社会貢献

社会貢献活動基本方針

豊田通商は『良き企業市民』として『人・社会・地球との共存共栄』を目指し、グローバルな社会貢献活動を通して、『豊かな社会づくり』に貢献します。

活動方針

3つの重点テーマ
3つの重点テーマ

豊田通商は、企業理念「人・社会・地球との共存共栄を図り、豊かな社会づくりに貢献する価値創造企業を目指す」に基づき、人(教育)・社会(福祉)・地球(環境)を社会貢献活動の重要テーマ3分野として位置付け、豊かな社会づくり実現に貢献し得るグローバルな活動に積極的に取り組みます。具体的な活動においては『企業による・役職員による・事業活動による』3つのアプローチをバランス良く選択し、実質的で効果的な活動を推進します。さらに役職員一人ひとりの社会貢献活動を推進・支援するとともに、企業という単位でこそ取り組める自主的な活動を推進することで企業の社会的責任に応え、『豊かな社会づくり』の実現を目指します。

社会貢献活動実績

社会貢献活動の取り組み

当社では、社会貢献活動を通じてサステナビリティ重要課題(マテリアリティ)に取り組んでいます。

当社における社会貢献活動費(2022年3月期) 915百万円

社会貢献活動報告

2022年3月期に豊田通商グループで実施した社会貢献活動の内容報告

1. 環境関連

豊田通商は、地球環境の保全は豊かな社会づくりの基礎であるとの考えから、事業活動を通じた脱炭素社会、循環型社会の実現へ向けた取り組みはもとより、社会貢献活動を通じた生物多様性や生態系の維持・保全などに取り組んでいます。

ラムサール条約登録地藤前干潟におけるクリーン大作戦に参加

当社は、名古屋市港区藤前地区の地先に広がる干潟であり、ラムサール条約の登録地となっている藤前干潟の環境保全活動として「藤前干潟クリーン大作戦」に参加しています。2022年3月期は当社やグループ企業の社員・家族合計9名が参加しました。藤前干潟は多数の渡り鳥が飛来する重要な中継地で、名古屋本社からも近く、都市に残された生き物のオアシスを感じることができます。しかし、藤前干潟とその周辺の岸辺は、上流などから運ばれたペットボトル、ビニール袋、発泡スチロールなどの石油原料の製品ゴミで覆われています。今後も、貴重な環境を守るべく、住民団体、行政と協働して保全活動に取り組んでいきます。

オフィス周辺の早朝清掃活動 「Morning Clean!」

当社は、地域貢献の一環として東京・名古屋本社周辺の清掃活動を毎月1回実施しています。2022年3月期はコロナ禍の中で定期開催はできませんでしたが、実施時には感染対策を行い、密にならぬよう規模を抑えながら活動の維持に努め、当社やグループ企業の社員約121名が参加しました。今後も地域社会の一員として、環境美化活動に積極的に取り組んでいきます。

タイでのオフィス周辺の清掃活動

トヨタリブラ(タイ)では毎週水曜日に清掃活動を実施しています。社内でボランティアを募り、従業員約10名が本店前の公道を清掃、環境衛生保持に努めています。公道に不法投棄されている廃棄物は、主にプラスチック袋、タバコの吸い殻やプラスチック容器となります。トヨタリブラの前向きな活動に対してお客様や周辺住民等の方々から評価いただいております。

半田こどもエコクラブ活動支援

豊田ケミカルエンジニアリング株式会社は、半田こどもエコクラブ主催による「トビハゼもどれ 半田の干潟へ!!(三河湾環境再生プロジェクト―よみがえれ!生きものの里“三河湾”―)」の活動支援をしています。この活動は、干潟の清掃とトビハゼの放流活動を行うことで、半田の干潟をより魅力あるものにすることを目的としています。2022年3月期は、園児・小学生とそのご家族の方、約20名程が参加されました。今後も子どもたちが環境への関心を深め、楽しく学んでいけるよう、支援活動を継続していきます。

東北コットンプロジェクトへの参加

東日本大震災で津波により甚大な被害を受けた宮城県沿岸部の復興のために、塩害に強い綿を育て、その綿から服やタオルを作り販売することを目指して始まった「東北コットンプロジェクト」。当社グループの東洋棉花(株)は、綿花のプロとして、その栽培に関するノウハウの支援とギリシャから綿花の種の供給に携わっています。毎年、春には種植えが、秋には綿花の収穫が実施され、その活動にも参加しています。

2.教育関連

海外からの留学生により良い教育環境を提供するための奨学金制度や、教育が行き届いていない地域への支援、次世代への育成に向けた取り組みなど、さまざまな活動を行っています。

「豊田通商留学生奨学金」制度

当社は日本の大学に在籍し勉学に励む私費留学生に対して奨学金を支給しています。幅広い国々から来日されている留学生の経済的不安を緩和することで学習効果を高め、国際社会で活躍する人材の育成に寄与することを目的としています。

2022年3月期はアジア、アフリカなどを中心に17カ国30名の留学生を支援しました。例年は当社に招いての交流会を開催しておりましたが、新型コロナウイルスの影響を鑑み、オンライン形式での交流会を4月度と12月度に開催しました。留学生からは、日本での留学生活、大学での研究テーマ、将来の夢などを発表いただき、活発な質疑応答を行うなど、今できる交流に努めました。今後も国際社会で活躍する人材の育成につなげるとともに、国際交流を促進していきます。

「アジアの子どもたちに絵本を届ける運動」に参加

当社は、本を開くことは未来を拓くこと、という想いに共感し、2011年3月期より(公社)シャンティ国際ボランティア会主催の「絵本を届ける運動」に参加しています。この運動は、現地の言葉に翻訳したシールを日本の絵本に貼り、まだ本を知らないアジアの子どもたちに届ける活動です。2022年3月期はコロナ禍の中でも当活動を維持すべく、自宅等への持ち帰り作業として当社やグループ会社社員300名が参加し、300冊の絵本を仕上げました。今回の絵本はラオスに送られ、子どもたちへの支援につなげました。今後も継続して国際教育支援に取り組んでいきます。

英国自立支援学校へのミニバス寄贈

当社グループのToyota Tsusho Automotive London Holdings Limitedは、社会貢献活動の一環として2017年より自立支援学校Kennel Lane Schoolを支援しており、トヨタProace Verso ミニバス 1台を寄贈しました。障害を持つ子供たちの通学や同学校の課外活動などに活用いただき、楽しく学校生活を送れるようこれからも支援・貢献していきます。

アルゼンチン自動車修理テクニシャン養成校へのエンジン寄贈

当社グループ会社のTTC Auto Argentina,S.A.(TTCA)は、トヨタアルゼンチンと共に、ハイラックスのエンジンを自動車修理テクニシャン養成校2校へ寄付いたしました。この取り組みは、トヨタのエンジンに慣れ親しみながら、修理技術を習得していただき、将来TTCAで一緒に働いていただくこと目的としています。

風力・太陽光発電施設 サイト見学会の開催

当社グループの(株)ユーラスエナジーホールディングスは、企業ビジョンである「地域と共に発展し、社会から信頼される企業」を実践するため、国内で保有している40を超える風力や太陽光発電施設にて、見学者を受け入れています。見学会では風や太陽光を利用した発電の仕組みを説明するとともに、実際に風車や太陽光パネルを間近にご覧いただき、発電事業への理解促進に努めています。

完全養殖クロマグロの養殖現場見学会の開催

当社グループの(株)ツナドリーム五島は、地域貢献活動の一環として五島市立富江小学校、福江中学校の生徒さんに完全養殖クロマグロの生簀見学、餌やり体験を実施しました。長崎県は養殖クロマグロ生産尾数全国一位を誇り、主要産地の五島市でも地元の重要な産業となっています。クロマグロは絶滅危惧種にも認定されていますが、同社が行っている完全養殖は、資源保護の観点からも天然資源を減らさない持続可能な養殖方法として注目されています。

見学に参加した生徒たちは、持続可能な養殖方法の説明に興味深く耳を傾け、出荷サイズの40キロを超えるマグロに給餌体験の際には、その大きさと迫力に感動した様子でした。

バスケ教室の開催とプロバスケ試合への観戦招待

当社グループの豊通ファイティングイーグルス(株)は、スポーツの発展、青少年の育成と地域の活性化に貢献すべく、バスケ教室の実施やプロバスケットボール公式試合への観戦招待を行っています。バスケ教室では、プロコーチや現役選手による実技指導や選手との試合などバスケットボールを通じた交流を行っています。また、プロバスケットボールのシーズン中は、地域の福祉施設にいる児童および関係者を試合に招待し、全国トップレベルのスポーツ観戦の機会を提供しています。

2022年3月期は、例年よりも教室の開催、試合招待ともに回数が減ってしまいましたが、指導動画の配信や感染対策のうえでの小学校での講演会など、コロナ禍でもできる活動を試み、地域とのつながりを大事にしています。

3.福祉関連

障がい者支援につながる活動、開発途上国の貧困対策につながる活動など、さまざまな福祉支援を行っています。

クロアチアでの新学期交通安全キャンペーン

当社グループのToyota Adria D.O.O. (本社スロベニア)傘下企業で、クロアチア市場を担当するToyota Croatia D.O.O.は、子供たちの新学期の始まる9月にRoad Safety Weekを設け、SNSを通じて道路交通への新参加者である子供たちへの注意を促しました。子供たちへの注意喚起だけでなく、道路標識やドライバーへの安全意識や責任などについて幅広く取り上げ、いずれの投稿にも多くの反響(3500–4000 impressions)が得られました。

交通安全立哨

当社グループの豊通物流(株)は、春・秋の全国交通安全運動期間中に国内各拠点前の公道にて交通安全の呼びかけを実施しています。安城デバイスセンター、三好第1/第2センターで実施する際には同社役員も含めた全員が参加し、公道を走行する車だけでなく、同社通勤者、並びに同社への搬入トラックドライバーにも安全を呼び掛けています。

TABLE FOR TWOへの取り組み

当社はNPO法人Table For Two Internationalが主催するプログラム「Table For Two(以下、TFT)」に2008年から参加しています。この活動は社員食堂で社員が対象メニューやドリンクを購入すると、購入者が10円を負担し、会社も同額を寄付する「マッチング・ギフト方式」で1食毎に20円がTFTを通じて開発途上国に寄付されるプログラムです。社員が栄養バランスの良い食事をとることで、自身は生活習慣病を改善でき、途上国現地には学校給食が届けられ、世界の食の不均衡解消の一助となります。

2022年3月期は、コロナ禍により社員食堂の利用が制限されるなど、寄付活動が滞ってしまう懸念がありましたが、ウォーキングアプリを活用したウォーキングイベントを開催し、参加社員の歩数に応じて寄付を行いました。寄付のために歩こうとすることで健康増進にもつながるなど、TFTの概念にも沿った活動になりました。時間や場所を選ばないことで、コロナ禍でもできる社会貢献活動になっています。

また、国連が定めた10月16日「世界食料デー」を記念してTFTが開催している「おにぎりアクション2021」の協賛企業としても参画するなど、幅広い形でTFTを通した社会貢献を行っています。

当社はこれまでに、36万7,452食の学校給食をアフリカやアジアの子どもたちに届けることができており、当社の支援実績に対して「TABLE FOR TWO International」から、感謝状とパートナーバッジをいただいています。

児童福祉施設の子どもたちに知育パズルを届ける活動

当社は、2016年3月期よりNPO法人森のライフスタイル研究所と協働し、「子どもたちに木製玩具を届ける活動」を実施しています。当活動は、国産の間伐材からなる木を使って、積み木や知育パズル、ひらがな/カタカナのハンコを作り、子どもたちに届ける活動です。活動時には間伐材を取り巻く現状を社員に伝えることで環境教育にも繋げ幅広い社会貢献活動になるように心掛けています。

2022年3月期は、コロナ禍のなかで全てを持ち帰り作業として行い、当社やグループ会社社員96名が参加して知育パズル3箱を仕上げました。完成した知育パズルは地域の児童福祉施設に寄贈し、地域社会貢献にもつなげています。

障がい者施設への訪問交流

当社グループの豊田通商(上海)有限公司は、知的障がい者施設「阳光之家」を訪問し、慰問タレントショーを行いました。参加社員がサックス演奏、ホットダンス、カラオケなど行い、皆さん大変賑やかにしていました。その後、同社の支援のお礼に施設の障がい者の皆さんが「感謝の心」という手話の踊りを披露してくださいました。最後に中国伝統的な春節お祝いもの贈り、皆さんに喜んでいただけました。

また、同社の成都分公司では、子供の日前に自閉症回復センター「彗星自闭症儿童康复中心」へ訪問して、自閉症の子供についての状況などセンターの先生たちにお聞きしたり、子供たちと一緒に美術課程を受けて、Tシャツに絵を描き、交流しました。最後に、そのTシャツを子供の日のプレゼントとして、子供たちに贈りました。

キムチ作りイベントに参加

当社グループのL&T LEXUS社とL&T TOYOTA社は、韓国トヨタ自動車(株)と共催で、キムチ作りイベントを開催しました。同社の会長・社長以下70名の社員が参加し、約500㎏のキムチが出来上がりました。この日作られたキムチは全てソウル市カンドン区にある社会福祉センターに寄付されました。

Circle of Care活動

当社グループのDEEP WATER社は、里子の育成支援を目的としたCircle of Care活動に参加しており、毎年12月にオクラホマ州ウッドワードに居住する里子とその家族を対象としたクリスマスディナーを催しております。またコロナ禍においてはディナーに代わり、里子へのプレゼントとして当社従業員有志にて玩具・お菓子を詰めたギフトバスケットを提供しました。

4.その他の社員参加による活動

身近なボランティア活動として、社内で使用済み切手やエコキャップ、外国コインなどを収集し、途上国などに対する支援を行っています。

また、社会貢献活動への参画意識を促す取り組みとして、有給休暇を利用してボランティア活動に参加した社員に交通費等を支援する「ボランティア支援制度」や、主体的にボランティア活動に参加した社員を社内表彰する「社会貢献賞」を設けています。社会貢献賞の表彰状にはフェアトレード商品であるバナナペーパーを使用するなど、社内関心を高めるようにしています。

社員による社会貢献募金制度

当社は、会社から毎年付与される福利厚生ポイントや社内の改善提案による報奨金を社員が任意で募金でき、集まった募金を環境、教育、福祉、災害支援などに取り組む国内外のNGOやNPO、公的機関に寄付する社会貢献募金制度を設けています。また、募金した社員が、寄付する団体を選べる仕組みとなっており、寄付候補団体によるオンライン講演会を実施するなど、社員を広く巻き込み、支援に関われるよう努めております。

2022年3月期は、交通遺児への学資支援、貧困家庭への教育スタディクーポンによる学習支援、海洋プラスチックごみの削減、国内外の自然災害や紛争による難民支援など、様々な社会課題に取り組む9つの団体への寄付を行いました。

社会貢献活動に取り組む団体による社内講演会の開催

当社は、社員にさまざまな社会課題の解決に取り組む団体の存在およびその活動を知ってもらう機会として社内講演会を開催しています。2022年3月期はオンライン形式で8回開催し、当社とグループ会社の社員689名が参加しました。オンライン形式のため、在宅勤務の社員や、地方拠点および海外からも参加がしやすくなり、講演会の質疑を通して団体と当社社員が対話できる機会となりました。また、講演会後には、当社の営業部署やグループ会社から団体への新たな支援のきっかけを作ることができました。今後も講演会を通して社会貢献活動を周知し、当社グループとしての支援の輪を広げていきます。